「ドローンスクールに興味があるのだけど、どこがいいのかわからない」「ドローンの操縦だけでなく、仕事への活かし方を知りたい」といった声を耳にします。
スカイステージのドローンスクールには初心者向けの「ドローンパイロットコース」と、より実践的な「ジョブパイロット養成コース」を設けています。
「ジョブパイロットコース」はドローンをビジネスで活用したいと考えている方に向けたコースで、より実践的な操作技術と知識を学んでいただくことができます。
中でも、赤外線カメラ搭載ドローンの操作技術が学べる「建物赤外線診断コース」は建築の知識も交えてレクチャーしており、スカイステージならではのコースと言えると思います。
調査だけでなく、外壁の診断や補修までを業務として行っている私たちだからこそお伝えできることがあるという自負があります!
今回は「建物赤外線診断コース」の中身について皆さまに知っていただこうと思います。
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【1】ジョブパイロット養成コースについて

ドローンが注目されるようになり、それとともに操縦方法を教えるスクールは増えました。
趣味で飛ばしてみたい人、業務としてドローンを活用したい人など、受講者の目的もさまざまです。
何でも一緒だと思いますが、基本を覚えたらその次にはそれをどう応用していくかを考えることになります。
ところが、多くのドローンスクールはこの基本までしか教えていません。
趣味程度であればそれで構わないのかもしれませんが、業務でとなるとあとは自身で試行錯誤しながら経験を積み重ねるしかありません。
実際に、私たちもゼロからドローンのノウハウを蓄積してきました。
ドローンを使った赤外線外壁調査を何件も経験することで、基本だけではわからなかったことがたくさん見えてきたのです。
そして、基本から応用、そして実践までを教えることに意味を見出し、同時にそれができるのはスカイステージだけだと感じ、ジョブパイロットコースを設けることになりました。
文字通り、ジョブパイロットコースは実務でドローンを操縦する人を養成するコースです。
もともと私たちスカイステージは調査・診断のプロフェッショナルですから、経験に基づいたたくさんの事例を交えてより具体的で実践に役立つ講習内容となるように心がけています。
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【2】スカイステージの「建物赤外線診断コース」の内容

① 赤外線調査について
② 見積り依頼が来てから行うこと
③ 受注から調査実施までの準備
④ 現場での準備
⑤ 撮影後の報告書作成
⑥ 外壁補修の種類
⑦ 赤外線調査で使用するドローンとカメラ
⑧ ドローンの需要について
それぞれの詳細などは下記の通りです。
①「赤外線調査について」でお伝えする内容。
- 赤外線診断とはどのようなものなのか / 赤外線調査を行う場面
- 建築基準法の改正ポイント / 遊園地などの法定点検
- 外壁の劣化現象 / 劣化の発生しやすい部位とそのパターン / 早期発見の重要性
- 赤外線調査の今後の課題
ここでは赤外線を使った外壁調査や建築基準法で定められた点検内容の注意点、具体的な外壁の不具合事例など、基本的な内容を教えます。
②「見積り依頼が来てから行うこと」

こちらでは、 お客さまに確認すべき内容 / 自分で確認すべき内容 / 見積りの項目について教えます。
お客さまに確認すべき内容には、調査対象の建築物 / 調査目的 / 予算 / 実施時期などがあります。
調査対象の所在地や建物名がわかったら、自ら調査対象の周辺環境を調べます。
事前にGoogle Earthで周辺環境を調べてから、実際に現場を見に行きます。
当日は予期せぬ事態が起きることもありますので、できる限り多くのケースを想定しておくためです。
絶対に事故を起こすわけにはいきませんから、基本的に「念には念を」がとても大事なことです。
環境によって飛行申請の提出内容が変わってくるため、入念な確認が必要です。
また、調査の目的によって報告書に必要なデータの内容が変わってきますので、この点はしっかりと把握しておく必要があります。
そして、これは心構えになりますが、お客さまの立場に立って物事を見て考える姿勢がとても大事です。
「できる・できない」は最初にはっきりと伝えることが重要ですし、できないならばできるようにするための条件も提案として伝えることが信頼に繋がっていきます。
中には依頼があっても調査を実施する意味がない場合があります。
例えば日の当たらない壁面の赤外線調査はこれにあたりますので、初めにお断りするのが鉄則です。
次に、以上の情報を基にどのように見積りを算出するかを教えます。
見積りは項目ごとに算出して合算します。
- 赤外線調査費=ドローンの操縦や撮影の実際の作業費用
- 安全補助者費=現地で安全確保をするために、操縦者とは別に必要な安全監視員の費用
- 国土交通省飛行申請代=国土交通省に提出する申請の費用
- 赤外線解析報告書作成費=文字通り、調査結果報告書の作成費用
- 諸経費=交通費などの雑費
講義でお伝えするのは以上なのですが、通常の業務においては調査対象の条件によりドローン赤外線外壁調査が割高になってしまう場合もあります。
そういった場合、私たちは他の調査方法を提案するようにしています。
これは、ロープアクセスやゴンドラなどの調査方法に関する知識がないと対応できません。
また、予算があまりにも低すぎてお断りせざるを得ないことがあります。
中には何でも安価で引き受けてしまう調査会社もありますが、そうした場合は作業人数を減らすなど何らかの経費削減をしているはずです。
このような調査会社は安全対策が不十分な状態で調査を実施してしまう可能性があるので、発注者側が十分注意しなくてはなりません。
③「受注から調査実施までの準備」

周辺への周知案内 / 予備日の設定 / DIPSの登録 について説明します。
調査対象の周辺への周知案内はとても大事な手順です。
「空中カメラで覗かれている」といったクレームを回避するためには、どういった目的を持ってドローンを飛行させているのかをしっかりと事前説明する必要があります。
近隣への周知案内は誰がやるのか(元請け会社がやるのか調査会社がやるのか)を確認し、しっかりと内容を確認しながら進めていきます。
また、悪天候の場合は調査ができませんから、必ず予備日を設定します。
DIPSとは、ドローンの飛行計画を登録する「飛行情報共有システム」のことで、国土交通省の管理下にあります。
他社の計画も把握でき、飛行区域や時間帯が被って危険がないかを確認する目的で閲覧ができます。
地図上にピンが表示され、各ポイントにおける飛行日時や高度の予定がわかるようになっている、とても便利で優れたシステムです。
もちろん国土交通省への飛行申請提出は必須です。
必要ならば道路使用許可も申請しなくてはなりません。
④「現場での準備」

ドローンの電源確保 / フライトポイントの設置 / 現場での持ち物・注意事項 をレクチャーします。
現在スカイステージで使用しているドローンは約55分の飛行が可能なバッテリーを搭載しています。
調査が長時間に及ぶ場合は、事前に予備バッテリーを用意しておくか、現地で充電することもあります。
ドローンを飛ばせなくては何もできませんから、忘れてはならないことです。
フライトポイントとはドローンが発着する地点のことです。
このスペース確保が重要なのですが、人口密集地では確保し辛いことが多いです。
広ければ広いに越したことはありませんが、最低3m四方くらいは必要です。
この他に、万が一に備えて緊急着陸できそうなスペースも探しておきます。
持ち物としては、風速計を準備します。
ドローンの性能が向上しているので、実際にはあまり風速を計ることはありませんが、やや風が強い日には念のため計測することがあります。
また、どうしても赤外線調査をしにくい場所もあるので、私たちが現場に出向く際には念のため脚立や打診棒も準備していきます。
ただし、これは建物診断調査などの知識や経験があるからこそ意味があるものなのです。
⑤「撮影後の報告書作成」
調査結果に含める内容 / 報告書の記載項目 / 報告書作成上の注意点などをレクチャーします。
事前にお客さまから十分な聞き取りをしておくことが、ニーズに合った精度の高い報告書作成の鍵となります。
このためには、調査前に可能な限り密なコミュニケーションを取っておくことが大事です。
何を知りたいかがわかれば、報告書にどのような内容をどのように記すべきかがわかるからです。
日常の業務でも、調査や報告書作成にあたっては常にお客さまが何を求めているのかを念頭に取り組むようにしています。
報告書作成途中でも適宜確認をしながら進めると、お客さまに満足していただける報告書に仕上げることができます。
お客さまが本当に必要としているのは調査自体ではなく報告書とアフターケアの提案ですから、きちんとした報告書を作成できないと仕事としては成立しないのです。
⑥「外壁補修の種類」

不具合事例とそれぞれの補修対応法を覚えていただきます。
そもそも、建築基準法第12条に基づく特定建築物定期調査における外壁全面調査の実施をしなくてはなりませんから、先の①「赤外線調査について」で触れた内容をより深く理解していただきます。
不具合には、亀裂 / 鉄筋爆裂 / 欠損 / タイル浮き などがあり、それぞれの補修方法についてレクチャーします。
何を見つけるのか、そしてそれと同時にどう補修するかを説明します。
なぜ補修方法の知識が必要かと言うと、きちんと理解している人に聞きたいのがお客さまの心理だからです。
せっかくスカイステージで学んでいただくのですから、ただ「調査結果はこうですよ」で終わらせないようにしたいのです。
たとえ受講者に建築関係の経験がなくてもお客さまからの信頼を獲得してほしい、といった思いを持っています。
調査だけではなく補修工事まで対応できるならば、「引き続きお願いしたい」というように次のステップの工事の受注に繋がることがあるのも大きなメリットです。
例えばタイルの浮きが発見されたならば、「この面積であればだいたい○箇所くらいタイル面に穴を空けて接着剤を注入して補修することになります」という説明までできるほうが良いのは明らかです。
ここまで教えるドローンスクールはないと思います。
大抵はドローンの操縦方法までしか教えませんから。
⑦「赤外線調査で使用するドローンとカメラ」

ドローンの機器の説明をします。
価格もかなり下がってきていますが、それでもある程度の費用がかかります。
自身で購入される場合に失敗のないよう、機器の性能や選び方を教えます。
スカイステージで保有しているドローンとカメラは、それぞれ「Matrice300RTK」「ZenMUSE H20T」という機種です。
ドローンの「Matrice300RTK」は、飛行音が静かなことに加え、風の流れに対しての機体の動きが穏やかで非常に安定性が高いです。
GPSの感度も高く、他機がふらつくような条件下でも、しっかりと安定した飛行を行うことが可能です。
また、「ZenMUSE H20T」は、多くの対象物を画角内に収めることができる広角カメラ、遠距離からの点検作業等が可能な最大200倍のズームカメラ、レーザー距離計、さらに温度測定が可能なサーマルカメラを搭載しています。
これ1台あれば複数のカメラを用意する必要がなく、多くの業務に対応するためのデータ取得が可能なのです。
⑧「ドローンの需要について」

ドローンによる赤外線外壁調査のトレンドと今後の展望、そして建築ICTの流れについて説明します。
ドローンに興味があるからと言う理由で操作を覚えたいと考える人がいても、大抵は映像撮影の業務に携わっていくようになるので、建築関係でそれを活かそうとする人はあまりいません。
仮に建築関係の従事者がドローンの操作を覚えようとする場合、本業の時間を削らなくてはならないでしょう。
ドローン操縦の資格を取得し、それを業務にしようとすると相当の費用が必要です。
講習受講費とドローンとカメラの購入費を合わせると結構な金額になります。
そしてそれと同時に、資格取得から実際の業務で活かせることができるようになるまでに、それなりの時間を要します。
時間と費用がかかるため、会社組織であっても複数の社員にドローンの操縦資格を取得させようとしているところはありません。
このため、操縦できる唯一の社員が辞めてしまったりした場合には、別の社員がゼロから覚えていかなくてはならず、ドローンを使った業務の休止期間が発生してしまいます。
そういった意味で、なかなか一歩を踏み出せていない企業が多いです。
見方を変えると、それだけ競合が少ないと言ってもいいでしょう。
その一方で、建築ICTという側面からはドローンの活用が注目されています。
建築ICTとは、「調査・設計・施工・維持管理・修繕の一連の建設生産システムにおいて、効率化・高度化による生産性向上に寄与する情報通信技術」のことです。
情報通信技術を活用した合理的な生産システムの導入・普及の促進により、建設産業が技術集約的産業として魅力的な産業へ変革していくことが期待されています。
国土交通省ではこうした状況を踏まえ、多様な情報の効率的な活用によって施工の合理化を図る生産システムとして情報化施工の普及を推進しています。
ドローンを使って調査日数を削減することがICTの活用事例として注目を集めています。
ところが、前述したようになかなかドローン導入に踏み切る企業が少ないのが現状なのです。
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【3】スカイステージのドローンスクールにはメリットがたくさん!

スカイステージのスクールの受講者は、「仕事になったらいいな」ではなく「仕事にしたい」と考えている人が多いです。
受講者が建設業の経験があっても未経験でも、教えることや伝えることはほぼ一律なのですが、経験によって飲み込み方に差が出るのは仕方がありません。
だからこそ、どんどん質問をしてほしいと思っています。
質問をしてもらえればどの部分に理解が足りないかが把握できるので、その人にフィットした補足説明ができますから。
最近では、すでにドローンで映像撮影の仕事をしているが単価が低いので建築系の分野に参入したい、という動機で「建物赤外線診断コース」を受講しにいらっしゃる方がいます。
建築の現場経験がないというウィークポイントはスカイステージが講習で補います。
先にお伝えした通り、カリキュラムでは機器の操作方法だけではなく、建築関係の知識やたくさんの事例もお伝えしていますから、修了するころには実践に十分な知識を取得できているはずなのです。
任意ではありますが、スカイステージの講座では講習期間中に現場に立ち会う機会を設けています。
1回は見学者のような立場で見ていただくのですが、希望があれば2回目は有償で作業メンバーの1員として参加していただくこともできます。
この場合は安全監視員や調査の補助を担当していただきますので、貴重な現場での実地体験になるでしょう。
例えば、職人であればわからないことは周りにいる人に聞くことができますが、ドローンを使った赤外線外壁調査については知識や経験がある人が少ないのが実情です。
スカイステージはそういった場合の相談役としても対応します。
さらに、ジョブコース修了者とは、その後実際の現場でチームを組んで仕事することもあります。
この点でも建築未経験の方はスカイステージのジョブコースを受講していただきたいと考えます。
これは今後のスカイステージの話になりますが、ゆくゆくはロープアクセスや地上からの赤外線外壁調査も対応できることを目標にしています。
そうなれば、外壁調査全般を横断的に対応できるようになれるはずですから。
そして、それを自社の業務として受注するだけではなく、ドローンと同様に皆さんにノウハウを伝えられるようになることが理想です。
「外壁調査も補修も全般的に頼れるのはスカイステージ」と言われるようになるまで頑張りたいと思います。
スカイステージは外壁のプロとしてさらなる高みを目指している、と思っていただけると嬉しいです。
ドローンを使った赤外線外壁調査に興味がある企業さん、また独立してドローンパイロットを生業としたいと考えている個人の方、少しでも興味がある場合は是非スカイステージのジョブパイロットコース受講をご検討ください。
ドローン調査と壁面調査のプロフェッショナルである私たちが、実践で役立つよう丁寧にレクチャーいたします!

