住宅や道路が近いエリアで、ドローン赤外線調査・可視画像撮影・打診確認を実施した現場をまとめました。

調査実施時期

2026年6月下旬

所在地

兵庫県尼崎市内

発注者

建物オーナー様

対象建物

RC造の中高層マンション(集合住宅)

使用機材

DJI MAVIC 4 PRO、DJI Matrice 350 RTK + Zenmuse H30T

調査メンバー

一般社団法人SKYSTAGE 岩根、JOBパイロットコース卒業生 森本あゆみさん

依頼背景

兵庫県尼崎市内にあるRC造の中高層マンションにて、ドローンを活用した外壁赤外線調査を実施しました。今回の建物は、住宅や道路が近いエリアにあり、人や車の動き、電線、隣接建物、風の影響などに注意が必要な現場でした。

高い建物の外壁調査では、地上から確認できる範囲に限界があります。そこで今回は、ドローンによる可視画像撮影と赤外線カメラによる確認を組み合わせ、外壁全体の状態を把握するための調査を行いました。

  • どこから離発着するか
  • 周囲の電線や隣接建物の位置
  • 歩行者や車両の動線
  • 風の変化と機体の挙動
  • 補助者との役割分担・周囲確認

これらを事前に確認しなければ、安全な飛行は成立しません。

調査内容

  • ドローンによる外壁全体の撮影
  • 赤外線カメラによる外壁面の温度差確認(DJI Matrice 350 RTK + Zenmuse H30T)
  • 通常カメラによる可視画像撮影(DJI MAVIC 4 PRO)
  • 手の届く範囲での外壁確認・打診棒による確認
  • 劣化箇所・気になる箇所の写真記録
  • 飛行前の安全確認・補助者との周囲確認

赤外線調査では、外壁表面の温度差を確認し、タイルの浮きや内部異常の可能性がある箇所を抽出していきます。ただし、赤外線画像だけで断定するのではなく、日射条件、方位、周辺環境、建物形状などを踏まえて判断することが重要です。

手の届く範囲については、打診棒を使用して実際の音の違いや浮きの有無を確認し、赤外線の反応と照らし合わせながら調査を進めました。また、今回は一般社団法人SKYSTAGEの岩根と、JOBパイロットコースを卒業された森本あゆみさんも現場に参加しました。

スカイステージでは、「飛ばせるか」ではなく、「安全に飛ばし続けられるか」を大切にしています。これは国家資格講習やJOBパイロットコースでも常に伝えている考え方です。

赤外線調査(DJI Matrice 350 RTK + Zenmuse H30T)

赤外線調査で重要なのは、単に画像を取得することではありません。日射条件、方位、周辺環境、建物形状を踏まえ、温度差が正しく出ているか、異常反応が本当に劣化なのかを判断します。

建物上部からの離発着

離発着は建物上部の安全な場所から実施。離発着場所の安全確認、電波状況、周囲の障害物、補助者からの見通しなどを確認したうえで調査を開始しました。

事前準備があるから、想定外にも対応できる

近隣から警察へ確認が入った場面でも、必要書類や説明資料を準備していたため、10分もかからず確認を終え、スムーズに調査を再開できました。

現場の様子

今回の現場は、ドローン調査を行ううえで注意すべき点が多い環境でした。建物周辺には住宅や道路があり、車両や歩行者の動きに常に注意が必要でした。また、周辺には自然環境もあるため、鳥の飛来などにも注意しながら作業を進めました。

さらに、建物同士の距離が近い箇所もあり、風の流れが変わりやすい環境でした。高い建物では、地上と上空で風の状況が異なることもあるため、飛行前だけでなく、飛行中も機体の挙動や風の影響を確認しながら慎重に作業を行いました。

  • 電線・隣接建物との距離
  • 歩行者や車両の動き
  • 鳥の接近・風の変化
  • 離発着場所の安全性と電波状況

飛行中も補助者が周囲を確認し、操縦者と補助者が別角度から状況を共有しながら、安全を最優先に調査を進めました。

確認された状況

今回の調査では、外壁の一部にひび割れが見られたほか、タイルの浮きが疑われる反応、赤外線画像上で温度差が確認される箇所がありました。また、シーリングの劣化が見られる部分や、外壁まわりの一部に剥がれが確認される箇所もありました。

  • 外壁の一部にひび割れ
  • タイルの浮きが疑われる反応
  • 赤外線画像上の温度差箇所
  • シーリングの劣化
  • 外壁まわりの一部に剥がれ
  • 写真と位置情報を整理し修繕判断に活用

現時点では、赤外線画像、可視画像、現地確認の内容をもとに、報告書で整理を行う流れとなります。気になる箇所については、写真と位置情報を整理し、今後の修繕判断に活用できる資料としてまとめていきます。

建物の外壁劣化は、見た目だけでは判断しにくい部分があります。表面上は大きな異常がないように見えても、赤外線で確認すると温度差が出ている場合があります。そのため、ドローンによる赤外線調査と可視画像撮影を組み合わせることで、建物全体の状態を効率よく把握することができます。建物管理において本当に重要なのは、「見つけること」ではなく「どう判断するか」です。

飛行前の安全確認
操縦者と補助者で、電線、車両、歩行者、建物との距離、離発着場所の安全性を確認。人や車の動きがある環境では、別角度からの確認が特に重要です。

赤外線調査は撮影して終わりではない
日射条件や方位などを踏まえて判断し、手の届く範囲は打診で照らし合わせ。報告書作成に向けた情報整理まで行います。

ドローンだけでは分からないこともある
ドローン赤外線+可視画像+打診の組み合わせで、建物全体を多角的に確認します。

現場での判断(安全確認とチーム連携)

今回のような住宅街・道路沿い・建物が密集した環境での調査では、安全確認が非常に重要です。飛行前には、操縦者と補助者で周囲の状況を確認し、電線、車両、歩行者、建物との距離、離発着場所の安全性を確認しました。

調査中、近隣の方から警察へ確認の連絡が入り、一時的に作業の手を止める場面がありました。飛行に関する必要書類や許可関係の資料、調査内容を説明できる準備をしていたため、現地での確認は10分もかからずスムーズに完了しました。

スカイステージでは、「飛ばせるか」ではなく「安全に飛ばし続けられるか」を大切にしています。事前の飛行計画、必要書類の準備、周辺への配慮があってこそ、想定外の確認にも慌てず対応できます。

現場は最高の学びの場

今回の現場には、JOBパイロットコースを卒業された森本あゆみさんも参加しました。資格取得後に、実際の現場でどのようにドローンを活用し、どのように安全確認を行い、どのように建物を見るのかを学ぶ実務現場となりました。

ドローンの資格を取得しても、すぐに仕事につながるとは限りません。実際の現場では、機体を飛ばす技術だけでなく、周囲の安全確認、建物の見方、劣化箇所の確認方法、発注者が求めている情報の整理、想定外の確認が入った際の対応など、現場でしか学べないことが多くあります。

  • 建物が密集し風の影響を受けやすい
  • 周囲に電線・隣接建物がある
  • 人や車の往来が多い
  • 近隣からの確認に備えた説明体制が必要

その都度判断しながら進めていく必要があります。だからこそ、実際の現場経験は大きな財産になります。スカイステージのJOBパイロットコースでも、資格取得だけで終わるのではなく、「実際の仕事で活躍できる人材育成」を目指しています。

今回の調査から見えたこと

外壁調査は、単に劣化を見つけるためだけのものではありません。今の建物の状態を把握し、どこを優先して修繕すべきか、どこは経過観察でよいのか、今後どのタイミングで対応すべきかを判断するための材料になります。

特にマンションやビルでは、修繕費用が大きくなるため、状態を確認せずに修繕を進めると、必要以上の工事につながる可能性があります。一方で、劣化を放置しすぎると、外壁材の落下や漏水、資産価値の低下につながる可能性もあります。

だからこそ、修繕ありきではなく、まずは調査を行い、建物の状態を把握したうえで判断することが重要です。ドローン赤外線調査を活用することで、足場を組まずに建物全体の状態を確認できる場合があり、調査の効率化や判断材料の整理につながります。

まとめ

今回は、兵庫県尼崎市内にあるRC造マンションにて、ドローン赤外線外壁調査を実施しました。住宅や道路が近く、周辺環境にも注意が必要な現場でしたが、操縦者と補助者が連携し、安全確認を徹底しながら調査を行いました。

調査中には、近隣から警察へ確認の連絡が入り、一時的に作業の手を止める場面もありましたが、必要書類や説明資料を事前に準備していたため、短時間で確認を終え、スムーズに調査を再開することができました。調査では、外壁のひび割れ、タイル浮きが疑われる反応、赤外線画像上の温度差、シーリングの劣化、外壁まわりの剥がれなど、気になる箇所が確認されました。

スカイステージでは、ドローン赤外線調査を通じて、建物オーナー様・管理会社様の修繕判断をサポートするとともに、ドローンを仕事にしたい方への実務教育にも取り組んでいます。資格取得の先にある、「仕事として活かせるドローン技術」を学びたい方は、ぜひJOBパイロットコースをご覧ください。また、外壁赤外線調査や建物調査についてもお気軽にご相談ください。

スカイステージの取り組み

スカイステージでは、こうした実際の現場をベースにした講習として「JOBパイロットコース」を実施しています。次のような方におすすめです。

  • ドローンに興味がある方・免許取得後に仕事につなげたい方
  • 資格取得だけで終わらせたくない方
  • 副業としてドローンを活用したい方
  • 建物調査や赤外線調査に興味がある方

資格取得の先にある、「仕事として活かせるドローン技術」を学びたい方は、ぜひJOBパイロットコースをご覧ください。

また、外壁赤外線調査、漏水調査、建物診断についてのご相談も承っております。建物の状態確認や修繕計画でお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ・ご相談

外壁赤外線調査/漏水調査/建物診断/JOBパイロットコースについては、一般社団法人SKYSTAGEまでお気軽にご相談ください。